信仰の悲しみ

人が「信じています」というとき、それは大抵ある特定の考え方を「好んでいる」だけで、まだ「信仰」には至っていない、と思う。 例えば「〇〇さんを信じている」、「〇〇教を信じている」、というのは隠れた不信を前提とする、自己と周囲への決意表明みたいなものだろう。 本当の信仰というのは「一分の隙間も無い程に」という間も無いくらいに自分に貼り付いている思想のことをいうのである。 だから本当の信仰に至ったものは …

何でこれがわからない

最近気がつけば、「これは闘いだ」と心中で呻いている。 独りの人間が、自身の〔いのち〕を拠り所として生活する。 この単純な理屈が、常識という分厚くニブい壁に阻まれることに、耐えがたい憤りを感じることが生活の全てだ。 因果なもので、その壁にナマ身でぶつかって行く傷みの中にこそ、自己の存在意義が燃え上がるのだが。 〔いのち〕というのは人間という個体生命の中だけに押し込められるものではない。生命即宇宙であ …

アントロポゾフィー医学

2月4日(日)、大倉山に出て『アントロポゾフィー医学から見た青年期の精神疾患』を聴講してきた。 アントロポゾフィー医学とは、、、シュタイナー教育から派生した医療体系といっていいのだろうか…。詳しいことは何も知らず調べずで行ったので(モノを習うときはこれが一番イイのだ)、まあホントにおノボりさんの感覚で楽しかった。 後日調べまして、正しくは↓↓のようなもの、だそうです。 アントロポゾフィー 医学 と …

2月 活元会のお知らせ

2月の活元運動の会を下記の日程で行います。   ■日程 ○2/1 (木)10:00-12:30 ○2/10(土)10:00-12:30 ○2/15(木)10:00-12:30 ○2/24(土)10:00-12:30 ※12:30-13:00頃まで茶話会   ■内容 前半は野口整体やユング心理学の資料を使っての心と体の勉強会です。後半は活元運動を丁寧に実習します。 終了後はお茶の …

体癖理解までの果てしない道のり

活元会のあと「体癖」の話になった。野口整体に興味を持たれると体癖は誰もが気になるのではないだろうか。 見ようによっては「動物占い」みたいで面白い。何故あの人はああなのか、自分はこうなのか、ということについて少しでも原因らしきものが解るとなるほど、ということがある。 ただ体癖を知ることと理解することには距離がある。 身体、特に腰椎を観て、触れて「〇〇種」である、ということがきちっと解るには歳月を要す …

活元会 2018.1.18:「心の時代」における野口整体の役割

今日は活元会でした。 ちなみに今年三回目です。報告してませんでしたが‥。 教材は昨年に続いて『ユング心理学と現代の危機』です。今年からは安藤治先生の【「心の時代」と現代心理学】 の項に入っております。 「心の時代」という言葉がささやかれて久しいと思いますが、およ20世紀末から西洋を中心に「心の問題」に如何にして取り組むかということが折に触れ議論されつづけてきました。 そのような土壌の中から一部の有 …

人生のための治療

病気はツラい。 痛かったり痒かったり、或いはその病状を慮って余計に苦しんだり、「そんなことをあまり気にしてもしょうがないですよ」というのは心ある治療者の言葉ではない。 しかし病気を治すことだけに捉われる生活というのもまた辛いものである。 治療のために人生があるのではない。 人生を生きるために治療はある。 病気を治すことを考えつづけ疲れてしまったら、「ただ、生きてみよう」と思ってみたらどうかとふと考 …

身体を聴く

昨年晩秋あたりから精神療法の世界にどっぷりだった。吾ながら「深みにはまる」という言葉がぴったりの状態だと思う。 2009年の開業からおよそ5年くらいは野口整体一本槍で来て、開業前からの修業期間を含めれば10年ほど没頭していたことになる。 10年なら「修業歴」としてはさして長くはないと思えるが、ウラシマ症候群とでもいおうか、主観的には長いこと社会一般の価値観から隔絶していたような気もする。 いわゆる …

1月 活元会のお知らせ

1月の活元運動の会を下記の日程で行います。 ■日程 1/4(木)10:00-12:30 1/13 (土)10:00-12:30 1/18(木)10:00-12:30 1/27(土)10:00-12:30 ※12:30-13:00頃まで茶話会 ■内容 前半は野口整体やユング心理学の資料を使っての心と体の勉強会です。後半は活元運動を丁寧に実習いたします。 終了後はお茶の時間があります。(13:00くら …

活元会 2017.12.23:意識以前の心の育て方2

12月23日活元会は前回に引きつづき野口晴哉著『潜在意識教育』全生社 を使いました。 どんな自分をつくらせるか 子どもの心の中にどういう自分をつくらせるかということは、空想を方向づけることによって可能である。お前は嘘つきだ、お前は悪い子だ、お前は強情だ、そんな風に不用意に言った親の言葉が、自分というイメージを歪めているかもしれない。或いは「そうじゃない」という反撥する心を起こしているかもしれない。 …