活元会 2017.12.14:意識以前の心の育て方

12月14日の活元会では野口晴哉著『潜在意識教育』全生社 を資料に座学を行ないました。(以下資料より抜粋) …親は子供をよりよく育てるとかで、自分の理想を托したり、自分に都合のよいようなことを上手に押しつけたりしてそれを教育だと言うが、子供の方は教育の必要を感じていないばかりか、植木や盆栽みたいに親の勝手な形に整えられることは迷惑である。それ故中には反感を抱き反対の方向へ走る要求すら持つようになる …

活元会 2017.12.9:暗示からの解放

12月9日の活元会では野口昭子著『回想の野口晴哉』ちくま文庫 から資料を抜き出して(下はその一部)使いました。 ……「或る日、包丁を持った男が玄関に上がり込んで、 “ここは俺達の縄張りだ、何で挨拶に来ないのか!”と怒鳴っていた。弟子がオロオロして飛んで来たので、僕が出て行くと、男はもっと凄んで、畳に包丁をグサリと突き立てた。僕は咄嗟に “この手が離れない、離そうとすると、ギューッと握ってしまう、離 …

活元会 2017.11.30:人生の前半・後半それぞれの役割―人格成長としての「個性化」の過程

11月30日の活元会ではひきつづき『ユング心理学と現代の危機』を教材として使いました。 人生前半の目標 一日の太陽の運行にもたとえられる人間の一生は、その前半と後半では目指す目標が異なってくる。 人生前半の目標は、まず成人としての「自我」を確立することであるが、この自我とは「自分である」、「私」という意識であり、外部の世界や内的な情動を感じ取り、自らの行動を決定する一貫性を持った主体である。自我に …

活元会 2017.11.25:マジメも休み休み言え

11月25日(土)活元会では河合隼雄『こころの処方箋』を使いました。 13 マジメも休み休み言え …マジメな人は自分の限定した世界のなかで、絶対にマジメなので、確かにそれ以上のことを考える必要もないし、反省する必要もない。マジメな人の無反省さは、鈍感や傲慢にさえ通じるところがある。自分の限定している世界を開いて他と通じること、自分の思いがけない世界を開いて他と通じること、自分の思いがけない世界が存 …

活元会 2017.11.16:人生の危機の克服

前回の活元会ではまた『ユング心理学と現代の危機』を教材として使いました。 本書内の「ユングの「精神的危機」と個性化過程  5 人生の危機の克服」の部分には、ユングが自ら精神の危機的状況に陥った際、他者の手助けを借りつつも自分の力で乗り越えて行くプロセスが綴られています。 このように自分の心と体に主体的に取り組んでいく姿勢は、整体指導に求められるものと少し似ています。野口整体の整体指導とユング派の精 …

活元会 2017.11.11:活元運動による自己実現(個性化のプロセス)

昨日は活元会の坐学ではユング心理学の「自己実現」、「個性化の過程」のメカニズムについてふれました。活元運動によって無意識を活性化し、〈自分自身〉になっていく、というものです。 「個性化の過程」とは、無意識の中に眠る「私はこのようになっていく」という要求を具現化していく自分、またはこうありたいという姿に向かって行く現在(の身体)のことです。野口整体においては「全生(ぜんせい)」という一語がこれに相当 …

活元会 2017.11.2:その人の心を清めるように動いてゆく

活元運動に上手下手はございません。 …そういう意味で敢えて進歩を言うならば、心が天心で、その人生観が自然に従って素直に生きてゆくということです。そういう自然の感じ方が身につくかつかないか、意識的な努力、意識的な気張りでやっているかどうかということが、上手と下手を分けると思うのです。 そういう気張りがだんだんなくなってくると、運動も自然になる。運動の現象が変わらなくとも、運動の内容はその人の心を清め …

11月活元会のお知らせ

11月の活元会を下記の日程で行います。 ■日程 11/2  (木)10:00-12:30 11/11(土)10:00-12:30 11/16(木)10:00-12:30 11/25(土)10:00-12:30 11/30(木)10:00-12:30

影をなくした男

シャミッソー作『影をなくした男』を読んだ。 wikiによるあらすじはこちら 物語の主人公シュレミールが自分の影を大金(無限に金貨が出てくる袋)と引き換えに悪魔に売り渡したことからさまざまな出会いと別れ、そして深い自己内省の後に開かれる第三の道。 まさしく個人の人生の縮図として象徴化された物語といえる。そこで、シュレミールが手放してしまった「自分の影」とは一体何を象徴しているのか?という深読みが他の …