無意識の発見

ひと月ほど前からエレンベルガーの『無意識の発見』を読んでいる。 本の概要を簡単にいえば、心理学及び精神医学の原点を祈祷や祈りといった原初的なシャーマニズムのレベルまでさかのぼり、その実態をあきらかにしようと試みた良書である。 またフロイト以降に排出される個性豊かな治療者たちのパーソナリティや個人的体験を通じて、様々に枝分かれしていった精神医学の各学派を冷静かつ公正な目で人間の心や精神に迫まろうとし …

インプット脳・アウトプット脳

この数ヶ月はアウトプットよりもインプットに偏っているらしく、もっぱら本を読むかスマホでゲームをやるかウダウダするかに終始している(後ろの2つはインプットとは関係ないか‥)。 現代版の三年寝太郎を決め込んでいるつもりなのだが、丁寧に自分の心境を眺めると少しの罪悪感と焦燥感、そして解放感が入り混じったような複雑な心境だ。 あとは「時間がもったいない」という気もする。書くことを考えてる暇があったら1ペー …

活元指導

活元指導教室の告知をしばらくブログで行なっていませんでしたので、こちらにご案内いたします。 現在は原則月の第二木曜日、第四土曜日に活元運動の指導を行っています(臨時変更有)。 本家サイトでは教室の日程を随時更新していますので、今後はそちらを中心にご確認ください。 参加につきましては、原則的にせい氣院の整体個人指導を継続的に受けられている方に限ります。 整体法に対する理解の浅い方、体験目的の方はご遠 …

言者不知

自分で言うにもなんだが、最近web上では多少寡黙になったと思っている(対面では相変わらず多弁)。 過去のブログを見ると我ながらずいぶんガラクタみたいなものを書いてきたと思う。読んでる人はごく僅だとしても、それで余分に惑わせたかもしれない。 だったら消せばいいじゃないかという話なのだが、もはや自分の行録になっているのでモッタイナイ根性で放置している。 迷悟一如という言葉もあるけれども、悟り終ってみた …

汗冷症

毎年のことだけど、そろそろクーラーで身体をこわす人が増えてくるだろう。 冷夏のようだったので例年と少し時期はずれるかも知れないが、まあ大筋の動きとしては大差ないはずだ。 しかし企業とか学校で「来月から冷房がつくので、必要な方は羽織るものをご用意ください」というアナウンスをよく聞くが妙な感じがしてしかたない。 そんなに寒くしなければいいじゃん、というのがごく自然のツッコミ衝動である。 身体感覚の問題 …

思春期の種

息子のジブリデビューが『ラピュタ』になったのはそれなりに理屈がある。 『ナウシカ』にすると蟲(むし)とか巨神兵が怖すぎてトラウマになる可能性があるし、『トトロ』にしてもモチーフとして狭山事件が盛り込まれているのでは?と噂されるだけあって何となくところどころコワイ。 だいたい4、5歳といえば、ほとんどが「思い出せない」時期である。 となると見たもの聞いたもの、体験したものは全部顕在意識を透過して潜在 …

ジブリデビュー

4歳9ヶ月の息子がようやくジブリアニメを通しで観ることができた。 実のところ「映画館」にもまだ連れて行ったことがなく、ドラえもんなりトーマスなり、何か観せてあげた方がいいのかなとか思ったり‥。 まそれはおいといて。 最初に何を観てもらうかを妻と協議した結果、やっぱり『ナウシカ』『ラピュタ』『トトロ』のどれかだろうという話になった。なんやかや男の子だし主人公が同じ男の子であるラピュタにしようかという …

上昇志向の落とし穴

「草食系」という親しみと奇異の目が入り混じったような表現が生まれて久しい。 まあそんなにガンバらなくても‥という「そのままで幸せ主義」のふんわり男子が発生した一方で、世の中には依然として上昇志向の強い肉食の男性も一定数はいる。 学校の成績から始まり、会社でも社会的立場でもひたすら上を目指すようなタイプの方がうちにも年に何回かは相談に来られる。 この手の人は仕事の勉強のみならず、何らかの瞑想的トレー …

ボディワーク考

私の先生は「ボディーワーク」という言葉を好まなかった。戦後世代としては横文字である上に響きからして軽薄なニュアンスを感じるのかもしれない。 いわずもがなだがワークとはおよそ仕事、勉強、研究といった意味である。先生に言わせれば整体法(野口整体)は養生とか修行という位置づけだったので、その観点からも受け入れ難かったのではないだろうか。 因みに英語には「修行」という言葉にぴったりくる訳語はないそうで、訳 …