野口整体が教える安産のポイント

ホームページに体験談を載せているせいか妊婦さんのご相談が割合的に多いです。

ごくまれに遠方から電話でご相談を頂くこともありますが、お悩みで一番多いのは疲労の蓄積による腰痛で、正坐で腰を伸ばす感覚を訓練していただくと、けっこうみなさん安定してきます。

とにかく「妊娠をした」ということはその身体にはすでに出産に耐えられる素質と体力があるということを意味してるわけです。まっすぐな姿勢は最低限度の必要条件で、あとはあんまりいじくらずに静かに「待っていればいい」はず。

妊娠期の10ヶ月の間にはお腹が痛くなったり頭が痛くなったり、足を挫いたり背中をぶっつけたり、といろいろあるとは思いますが、そこであわてるとさらに乱れますから何より大切なことは落ち着いている時間をなるだけ多く持つことです。

ただこの落ち着くというのが少々難物で、「よし、それじゃぁ落ち着こ~。」といってできるかといったら、なかなかそういうわけにはいかないもんです。これは「落ち着く」という行為が抽象的な感情操作ではなくて身体的な「技」だから。

できることなら妊娠前にきちんとした正坐を身に付けておくことが望ましいよね。でも、妊娠中でも正坐の訓練はかなり有効でやれば誰でもお尻が上がっ弾力が出てきてきます。続けることでいわゆる安産型という状態になってくる。

あとは月並みですけど「散歩」は毎日欠かさずした方がいい。(お仕事をなさってたりするとなかなか難しいかもしれませんが・・。)

初産の方の不安な気持ちとか緊張感というのはやっぱりご本人にしかわからないものがありますけど、一つだけいえることがあるとすれば「身体は絶対に間違わない」ということでしょうか。

あまりアタマをいそがしくしないでどこか「ぽやん」、としてるのがいいんだけど現代ってなかなかそうもいかないんだよね。

僕が妊婦さん用の正坐呼吸法をホームページに書けばいいのかもね。

それではまたー。

赤ちゃんへ愉気

一時期ずーっとプレママさん代わる代わるがお越しになっていましたが、最近ようやく落ち着きました。

最初は妊娠中の体はよくわからないことが多くて苦労しましたけど、女の人はこういう時は気がよく通るので身体の外側も内側も良く動きます。体質を改善させるにはやっぱりいい機会だと思います。

お腹の中にいる時に整体の氣を受けた子は成長の度合いが安定していると言われます。たしかにせい氣院に来ていた方に経過をうかがうと体重の増え方もやっぱり違うらしいです。いい意味で。

最近は自分の半生を振り返りながら、野口整体で言う、「潜在意識」に関心がいっていたので妊娠出産に関わると本当に勉強になります。

三つ子の魂百までとか、人生は3歳までに作られるとか言われますけど、最近はお腹の中で7~9割は生きる道が決まってしまうというのもわかる気がします。

憎めば憎らしい世が、愛せば愛らしい世が、と心のあり様が自分の生きる世界を構築していくわけですから。生まれてくる赤ちゃんが人を信じて生きられるようにする、そういう「誕生」に触れることは整体の一番重要な仕事な気がします。苦しくて楽しい、楽しくて苦しい。僕にとってはありがたい職業だと、あらためて気が引き締まる思いです。

産褥体操

昨日出産の少し前から見ていたお客さんからご依頼があったので産褥体操の介助をした。

<産褥体操の手順>

・10~15cm位の段差の角に仙椎二番にあたるように仰向けになる。

・足を骨盤の幅(何となくしっくりくる位置)に開く。

・息を吐きながら、左右の腸骨がそろう位置まで足を持ち上げ、吐ききった瞬間に落とす。

野口整体では産後の起き上がりの方法を次のように説いている。後産が出た後はすぐには起き上がらずに左右の腸骨が三回目に揃った時(1日から2日)にまず正座をします。1時間くらい正座をしたらもう一度寝て目が覚めたら起き上がると身体が整うとされています。ですが多くの病院では分娩が終わったら2時間程度で立たせて一般の病室に歩いて帰るらしい。∑(゚Д゚ υ)アリャ!!

何にせよ諸所の事情で起き上がる時期が上手くいかなかった場合の処置としてこの産褥体操があるのです。

実戦経験無しだったので「こうか?ああか?」と2人で協力して台をセットする。おもむろに仙椎2番を台座の角にロックオン。

そして、いよいよ。

スタート!

 

「はい、どうぞ。」で始めると・・・

・・ふぅぅぅうっ!!

・・

・・・・ぉ!

・・・・ぉお!!

「お~!!!おお~~~!!??こ、これは~☆」

どうやら効果はテキメンのごようす。

男の私には永久にわからない話ですがね。体操が終わるとお腹がぐっと引き締まってました。

これで一晩、二晩、と眠るうちに身体が整っていく。

身体の自然を守ることが整体指導者の務めだが産後は特に重要だね。

そういえば『整体入門』に写真が載ってた。これを見るとわかりやすかった。

 

妊娠中の便秘

妊娠中に便秘になるということがあります。

いろいろなケースが考えられますが、よくあるのは「安定期に入るまで安静にしてください」と言われてずーっと動かなかったりすると便秘になりやすい。

この場合はまずは「歩く」ことです。その際に時々「左足を大きく、大股で」歩くといい。そして朝起きたら腰椎の二番(おへその真後ろが三番、その少し上です)に熱めの蒸しタオルを当ててください。

1週間続けるとだいたい半数以上の方が便通が良くなる。妊婦さんのトラブルは運動不足が原因になっていることが多いんですよね。

後になって振り返ると、掛け替えのない時間です。しっかり楽しんで、よく動きましょう。