国宝土偶展

上野公園に足を運んだ。10年くらい前はよく洋画を見に美術館に行っていたのだけど、今回の目的は土偶を見ることだった。http://ueno.keizai.biz/headline/459/

会場に展示されているのはつい4~5千年前の日本。現存する造形物としては最古のものに近いのだろうけど、もはや同じ系譜の民族とは思えないな。重心が下がったズシ・・とした安定感、人間の発達起源は足だったことが良くわかる。

会場を周っていくと社会科の教科書で見た『縄文ビーナス』という土偶に遭遇した。

小さい面、細く釣り上がった目、広く発達した骨盤(妊婦さんですけど)、整体学的に見ると10種(骨盤開型)っぽい。この人はきっとモデルがいたはずだ。

渋めの情報なのだけど頭の上(飾り?髪型?)の渦巻き模様がとっても氣になる…。これはつむじなのかなぁ。骨盤と後頭骨の関係性を考えると、いわゆる頭蓋骨がずれた状態、「つむじ曲がり」では難産になりかねない。母体の健やかなることを願って頭頂部にきれいな渦巻きを模したのかな。

土器を見に行ったがやっぱり人形とともに展示場にいる人たちの後ろ姿も氣になる。中学生の集団が来場していたが、今時の日本の子供は腰に勢いというか若々しさが少ない。子供のうちから腰が落ちてしまっているし、成人しても腰のそりが発達していない人も多くなった。

正座をしない、歩かない、とくれば当然の成り行きなのだけど、いわゆる体力の基礎となる「腰」が育たないまま出産、育児と頑張るのだからいろいろと苦労が多いと予想する。土偶を見ながら現代人の身体の変容を目の当たりにして、整体をもっと広めなければなとか、そんなことを考えていた。