自分の世界

世界の中心は 生きている人間 それ自身だ 『偶感集』p.16 

グローバルの話から一転して今日は「人間」の話だ。以前海外在住の方が、私用で来日される期間を利用して通院されたことがあった。時はまさしく3.11の直後で、整体指導を受けにきた動機もどこかに吹き飛んでしまい、初回は原発事故の批判を滔々とされていたのが印象的だった。「誰々が悪い」という体ではないけど、しきりに「コレは国際的な問題だ、人類の負の遺産だ」とおっしゃっていたのだが、2、3度通ったら原発の話は頓と出なくなり、話題は家庭の問題に移った。「国際的な問題」が一体どこで起きていたのか、本人が気づいたかどうかは知らない。気づこうと気づくまいと、世界はいつも平らなのだ。そしてみんな自分の思い通りの世界を生きている。それを「我と宇宙は渾一不二」と野口先生は示された。このことを知っていようと知っていまいと、みんな自分の思い通りの世界を生きているところが人間の面白いところである。