確定申告のために朝晩会計ソフトをかちかち打ちだしたら、途端に背中が張ってきた。今時パソコンを使わない仕事の方がめずらしいので、頭の骨が張っているのと肩こりは「普通」という方がとても多い。自分の疲労度合から考えてみても、朝から晩までパソコンと向かい合っている人は大変な重労働なのだと改めて思った。
ここまでくると肩こりも職業病といって過言ではない。ただ不思議に思うのは、肩こりで岩盤のようになった人でもしばらく通ってると身体も表情も変わってくる。やがて休みの日にスポーツジムとかヨガとか、ボディーワークを始められる方もいるので、整体は弛みのきっかけを作るのかもしれない。
首とか肩のこりをゆるめる急所は腰がちゃんと動くことだ。腰・骨盤が固いと上半身で帳尻合わせをすることになるので、肩こりだけでなくいろんな病気の呼び水になります。もっと言うと、腰が固くなると頭がひっきりなしに動いて休むに休めない身体になってしまう。目、肩、首、後頭骨がかちこちになって動かなくなるし、そうなると頑固にもなる。どこかで硬張りのループを遮断しないと、やがては鉛のような身体になるから甘くみるわけにはいかない。
肩こりのひどい人ほど自分の異常感に気付いていないこともあるので、まずはこりを自覚することが大きな一歩になる。そこから「なんとかしよう」という意識がはたらくので、自然と回復の波が起こる。世の中からパソコンがなくなったら少なくとも現代病の3割はなくなると思うけど、これはまずあり得ない話なので身体の感覚を育てる野口整体の需要を高めたい。いくら大きな話をしても、この仕事は目の前の一人が全てなのでそこが良い。一人の健康は公の財産である。