活元会 2017.10.19:ユングが直感した西洋的自我(理性)の限界性と身体(感覚・感情・無意識)に秘められた可能性

今日は活元会でした。

いつもいいますが長く続けている方は運動が変わってきます。だいたい腰椎部の芯から動くようになってくると、「ああ、それっぽいなー」という感じがします。

長いと言ってもそもそもうちの会自体が古くはないので、3~4年くらいですけれど。

それでも新しい方が来てはじめられると、前から来られている方には年季を感じます。私は三日坊主の王様みたいな人間ですが、こんなときはやっぱり「継続」って大事だなって思うものです。

さて、今日の教材は前回に引きつづきこちら。


『ユング心理学と現代の危機』湯浅泰雄、高橋豊、安藤治、田中公明の四氏の共著 河出書房新社。

前回は高橋豊氏のパート「ユングの「精神的危機」と個性化過程」の最後のところを使ったのですが、今回は改めてこれはもう一回読み直そうということで頭から使うことにしました。

ユングの無意識体験(予知夢)というところですが、ここはユングが第一次世界大戦に先立っていろいろな悪夢を見る話です。

いわゆる理性を主体とした西洋的自我の限界と行き詰まりを早々に予見して、その暗々裏に肥大していく人類全般の危機的状況をいかにして打開すべきかというテーマでユングの個人的思索がなされていく、その序章です。

本の題名はユング心理学と現代の危機、と銘打ってあるわけですが、私としては「日本の現代」に限定して考えるのがライフワークみたいなものですね。

近代以降の日本は理性(頭)に偏ったことで感覚や感情(身体)というものがだんだん希薄になってきているのが実状です。

そこで「野口整体」というものがその感覚・感情というものを呼び戻すための手段として使われるのが、一つの有効な利用法であると考えています。

とりわけ都心にあっては自身の感覚に沿って体を使うということが少ないものですから、活元運動で五感をよく目覚めさせて、生活することで頭と体のバランスをとっていくとちょうど良いのではないかと私は思っています。

年を取っていても、病気があっても、体力がなくても、活元運動はできますから身に付けておかれて損はないものです。自分の体の可能性を開拓していきましょう。

今月は次回が最後、10月28(土)です。