〔質問〕 活元運動をしていない時でも、体のあちこちが痙攣みたいなものを起こすのですが?
答 しばらく神経の鈍っていたのがはたらき出してきたのです。その時期というだけです。
体が活元運動で訓練されてくると、何か異常が生ずると自然に活元運動が出てきます。
そういうときは終るまでやる。
そういう体になるための訓練課程として活元運動をするのです。
(野口晴哉著『健康生活の原理ー活元運動のすすめー』全生社 pp.143-144 一部改行は引用者)
活元会で行なう活元運動は訓練です。
いってみれば道場で武道をならっているのに近いかもしれません。
例えば「剣道」は元はといえば斬り合いの練習なのです。
本当の斬り合いなんて無いに越したことはないけれど、元来は有事に備えて行う鍛錬、修養法だったわけです。
ところが現代ならばほぼ道場の稽古にはじまって稽古に終わる。
たまに昇段審査とか試合があるくらいで、メインは稽古のための稽古であっていい。それでいて健康保持や体力増進などの効用を思えば、現代的には充分役に立っているわけですから。
活元運動というものだいたいそれに似ていて、活元会で行なうだけでも1~2年もやればだいぶ体は変わるのです。
だけど、本来の目的はそこではなくって、
本当は体に何かストレスがかかったときに、きちっと発動するための訓練をしている。
普段的に活元運動を自分の意思で「行なう」のはそのためなのだ。
実際のときは「私がやる」という手続きをとばして、さーっと出る。
自分の経験からいうと、「そういう身体になったな」と思ったのは、‥今年から。
だから活元運動を始めてから12年くらいたってる。
遅いですね。。
なので、なるべくその様なことにならないように、活元会では理論の解説から誘導まで丁寧に行うようにしています。
目標は「お守り」いらずの体になること。
生命には後からつけ加えなければならないものは何にもありません。
もともとのスペックをしっかり使い切れるように、訓練をしておきましょう。