気、不増不減

今日は仕事をしながら何処からともなく気の充実感を覚えた。いつもそうかというと、そうでない日もあるのだから不思議なものである。

相手のコンディションが良し悪しとは無関係に、感応道交がぴたっと行われれば気は共振して増幅する(そもそも善・悪は人間の価値基準である)。

代替療法の世界には俗に「悪い気をもらう」という概念があるが、これは観る側の腰が抜けていると冒されやすい。何ごとも力のある方が場を制し、イニシアチブをとるものだ。

整体操法の基柱は「不変を以て万変に応ず」で、こちらはいつだってただ真っ直ぐ立っていればいい。蓬だって麻に触れれば真っ直ぐになるというのだから、況や人間などその影響の程は想像に難くない。

大切なことは自分に正直に生きることなのだが、これが易しいようで案外難しい。故に修行のしどころでもあり、人間に生まれた醍醐味とも言える。

自然生命の要求実現を奨励するのもこのためだ。生あるものは須らく、余すことなく生きるべきなのだ。力の出し惜しみはもったいない。苦しむのは生の価値を知らないからだ。生ある者はみな今日の命を無駄にしてはいけない。

養生を求めて駆け回る暇があったら、脚下に現前する「自然生命の原理」に着眼を正すべきなのだ。