逆子

1か月ほど前に逆子のご相談を受けていたママさんが、自宅での自然分娩で無事ご出産されたそうな。もちろん頭位のまま、安産とのご報告。

もとより生命は人の意思で右へやったり左へやったりできるようなシロモノじゃない。判ってるつもりだったが生悟りだった。出産、誕生を通して「命(みこと)」とは神の領域であることを改めて諭された気がした。今回の一件に関しては最後まで、生まれるまでは記事を書かないと決めていたのだ。

そういえば同門の若先生に逆子の相談をしたところ、あちらでも逆子を何とかしてくださいという問い合わせが何件か続けてあったそうだ。思えば地震が起こる3週ほど前のことだった・・。

無論、因果関係を証明することはできない。俺はこの娑婆の人間が未来永劫、見てはいけないもの、知らなくていいものがあると思っているのだが、素直に「何だったんだろう」とは考えてしまう。神様の世界からお知らせがあったのかもしれないし、何かを伝えたかったのかもしれないし、たまたまかもしれないし、よくわっかんない。

ただ、仮にそうだとすれば小さな我欲でもって「直って欲しい・・。」なんてのが、荘厳な大宇宙の法則の中にあっていかに矮小な行為であったか・・とも思う。

昔の中国では黄河の氾濫を止められたら天下を手中にできるといわれたそうだが、あたりまだがバケツの水を撒いたくらいで引き潮が満ちたというような話はない。人間には人間の分があり、もとより人の生殺与奪の権が人の掌中にはあってはならないんだ。

人の手当て、愉気は人間の根源的な愛の姿であるし、原始から続いてきた無垢な祈りの形でもある。あっひーは人が幸せになる方法はそれしかないと思っているだよ。変な人だからね、わし。朝比奈洋介が野口整体をやるとこうなる、という話だ。

おめでとうございます。