PMS(月経前症候群)と骨盤の関係

「PMS」のご相談はよく受けますが、症状を伺うと「イライラする」とか「頭が痛くな」るとか多様すぎて何のことを言っているのかずっとわからなかった。何かわからなくても、女の人はは骨盤の可動性を見て、弾力が戻るように刺激すればやがて体調は良くなる。女性の身体はそういう点で良く出来ていて、頭が痛くてもお腹が痛くても、骨盤の可動性さえ見ていればほとんど治ってしまう。

最近になってようやく「PMSってなに?」ということが気になって定義を調べてみた。そうすると「月経前3~10日の間続く精神的あるいは身体的症状で、月経発来とともに減退ないし消失するもの」ということになっている。(日本産科婦人科学会産婦人科用語集より)

だから文字通り「月経前症候群」、なんですね・・。一般には頭痛だったら内科に行って頭痛薬を出されるし、イライラが激しければ精神科の安定剤ということになってしまう。ただ、薬を飲んでも解決しないから、整体にご相談に見えるのでしょうけど。。

対応としては最初に書いたとおり、生理痛や生理不順のような婦人科系の疾患などもみんな骨盤の弾力と直結しています。とくに両側のヘリの部分(腸骨の上)が硬くなっている。本来なら脇腹と骨盤の間には「溝」があるのですが、ここの間が硬張るとまるで粘土が詰まったように腸骨(骨盤)が動かなくなってしまう。

PMSを訴える方は最初は皆さんそうなっています。この両腸骨の上の部分を整体では「呼吸活点」といって横隔膜の動きをリードする急所と見ています。深い呼吸は自律神経の働きを正常にしますので、生理機能の疾患には一定の高い効果がある。この呼吸活点を跨ってぎゅーっと押さえ、ある所でぽっと離すとさーっとやわらかい息が入って来る。これを何回か繰り返して、あとは家で体操をやってもらうと早い人は3週間くらいで変化を自覚されます。他に自分でケアするなら、やっぱり呼吸活点を蒸しタオルで温めるのが良いですね。

やり方は、まず両手の親指が背中側に来るように自然に腰に手を当てます。そして親指を上から下にすべらせていくと、骨盤の上端で止まります。右と左を触り比べて、より冷たい感じとか、硬い感じのする方に蒸しタオルを当てる(どちらか一方です)。5分位やって皮膚が赤くなっていればOKです。色が変わってなければもう2、3分足してみましょう。朝晩一回ずつ。まずは一ヵ月やってみてください。効果はあると思います。