本当に生命を癒すことができるは「時間」だけではないかと思う。
そもそもが限られた人間の知識で、無限の生命を癒そうということに無理があるのかもしれない。
生きている人間はその生命の一部をどのようにこわしても、「時」はその様相を次々に変えていく。
元来「時」に宿る自然の動きが滞ることなく、円かに流れていれば健康なのである。
全き生命の実現を志す我々にできることは、自然の動きを乱さないようにその波に乗ることだけだ。
しかして氣を乱し、心を固くすれば時の治癒力はたちまちにして失われる。
氣を鎮め息を深くすることだけが、時の力を自在にする。
整体であれば自ずから気は鎮まり、その息は自然と深くなる。
万人に整体の必要を説く理由は、時の力を活用するためなのだ。