呼吸

少し前に禅と瞑想関連の本が多いという記事を書いたが、調べてみると呼吸法の本も昔からたくさん出ている。

長い息で長生きというシャレもなかなか古いが、ある意味真理なのだろう。

しかし世界中に現存する呼吸法を一個一個実践していったら、人生がいくつあっても足らない。

個人的には活元運動の邪気の吐出法と、合気道の故・藤平光一さんが考案された気の呼吸法の2つが最もしっくりいった。

このいづれかを一ヵ月間、まじめに続ければ慢性疾患の半分はなくなると思っている。

しかしすべての健康法について言えるのは、信じて、続けることが鍵なのだ。

一番の難関は続けられるかどうかで、実はここが根の深いところである。

つまり習慣が変わるということは、心が変わる、変わったということで、これは革命的なことであって容易ではない。

試しに、瞑想でも呼吸法でも体操でもなんでもいい。今日はじめて、一年後もやっているものがあったらそれはかなり見事である。

見事というか、もしかしたらそういう努力は逆に変なところにヒズミがでているかもしれない。

どんな些細なことでも毎日毎日「何かをやり続ける」ということは、大変な精神力が要るものである。

そう考えると活元運動を月に一回程度、訓練として行なうというのは老若男女、人を選ばず有効だと思う。

活元運動はどんなにはげしい運動が出ても呼吸が乱れない、というのが大きな特徴である。

それだけ「自然」ということに近い、というか「自然そのもの」なのだろう。

意識的に呼吸を整えること以上に、無意識に呼吸が整う動作や身体性の実現を図る方が上質なのではないだろうか。