人間の身体は放っておけば必ず治るものである。
治らないのは「何か」が邪魔をしているからなので、その邪魔している「何か」を見つけることが治療の本質なのだ。
その「何か」とは主に思考態度や潜在観念のことで、身体に触れることでこれらを特定し、取り除くことができればあとは漸次癒えていく。
メカニズムは非常に簡単であるが、このためだけに一定の歳月と確たる意志の持続が求められる。
無論病院にかかる場合は上記のいずれも不要であるが、「治る」という現象に突き当たる日はついに来ない。
最初のボタンを掛け違えているのだから当然と言える。
木に縁りて魚を求むる態度を改めないかぎり、「何か」は永遠に見えないのだ。
技術以前に着眼を正すことが整体指導の出発点である。