芸は人なり

座布団一枚! 桂歌丸のわが落語人生 座布団一枚! 桂歌丸のわが落語人生

著者:桂 歌丸販売元:小学館

桂歌丸さんの自伝的落語道の本です。いわゆるプロ中のプロと呼ばれる方々の話は面白くて勉強になります。

この世界では師匠が高座をする時に「鳴り物」というのを多くはお弟子さんがやられるのだそうです。お化けのくだりになるとよくある「ドロドロドロ・・・・・・」というものなどです。(これは「ドロをいれる」というのだそうです。)するといわゆる「間」ということの、そういうリズム的な「勘どころ」が問題になってくるそうです。

師匠の噺の「間」を邪魔しないように音を入れなればリズムがくるってしまう。そうするとお客さんも聞きづらいし笑いにくい。間のわからない人というのはそういう点で人よりも苦労されるそうです。ちなみに歌丸さんは上手かったそうです。師匠、さすがです・・。

これは以前僕の整体の先生からお聞きした間にちなんだお話です。ある文筆家のS先生がお付きの整体指導者に、ある日、「整体のお仕事で一番大事なことは何ですか?」と尋ねられたそうです。するとお付きの整体師、応えて曰く。「先生、それは、リズムです。」という。するとS先生 「そうかぁ、うん、文学もね 、いい文章にはリズムがあるんだよ。」と。

深い話です・・。菊名池より深いです。

さて、「芸は人なり」とは落語に限らずあらゆる芸事は業(わざ)の中に人間性が出てしまうとのこと。いわゆる業というものは自分の人間性以上のものはどこをどう押しても出てこないのですから、人間性を磨くということが初めにあるんですね。僕にとっては整体のお仕事は人の人生にかかわる芸事、というか神事です。人の幸せのために生涯修行できればありがたいなと思っています。感謝してます。