胸骨とはいわゆる胸板の中央にある板状の骨ですが、最近整体の現場でこの胸骨に気を流すことが多くなりました。ちなみに膻中(だんちゅう)という免疫系のツボはこの胸骨上にあります。
胸骨の愉気(手当て)といっても直接ペタっとは触れずに、片方の手で背中を押さえて、もう片方の手を、ふわりとかざす、遠当てのような愉気になるのですが。
こうすると活元運動がが出やすいし早く身体も変化していかれます。それまでは全身を協調的に動かす要として仙骨を中心に見てきたのですが、仙骨の関節と同時に胸骨の愉気を行うと全身の気の通りがよりスムーズになっていかれます。
少し前に合気道の動画を見た時に、お弟子さんに胸もとの襟を掴ませた先生がタイミングよくお辞儀をすると相手が倒れてしまうというのを見たのですが、その先生は技の説明の中で「胸の操作で・・・」とお話されていました。今にして思うと胸とは胸骨を指していたのかもしれない。
自分でも胸骨と肋骨のスキマに愉気をすると全身の関節の動きが良くなります。もう少し技法が確立したらセルフケアの方法としてお越しになった方に胸骨の操法をお伝えしたい。