骨盤矯正はしません

骨盤矯正に興味を持たれる女性は多いのですが、立場的には「矯正」という言葉に違和感があって馴染めない。

野口整体だと骨盤(仙骨)は急所の部類に入るので、力加減を誤ると身体を激しくこわしてしまう。だから女の子がダイエットのためにむやみに骨盤矯正を行うのも肯えない。

整体で骨盤の操法をした後は、必ず頭も観る。生理不順や生理痛が恒常化している方は頭に独特の疲労感がある。骨盤に愉気をした後で、頭蓋骨を観てゆるんでいればその晩からよく眠れるし、翌日にはほっぺにハリが出るはずだ。

かつて野口整体では男性は頭に愉気をする、女性は骨盤に愉気をするというのが定石であったそうな。

でも現代では男の人も女の人も毎回頭と首には愉気をする。目の酷使で頭の休まる暇がないのでパソコンを使って働いている人は頭に上手く触れられると深く休まるのだ。

順序としては腰・骨盤・股関節をみたあとに首・後頭部、という感じだ。

もちろん個人差は無視できないが生活環境によって身体の疲労には共通点がある。職場環境が似ていれば技術的も似たような流れに落ち着きやすい。

話が横すべりにずれてしまったが、つまり骨盤だけを切り離して技術を振るうことなど不可能なのだ。身体はどこまでも有機的なもので「つながりのない部分」など何処にもない。

部分の矯正は、全体の調和を損なう。中でも「骨盤はお大事に」と言いたい。