生きているということ

野口先生の著書 『健康生活の原理 活元運動のすすめ』からです。

p.6「人間が生きているということは、体があるからではない。食物があるからでもない。空気があるからでもない。他の何らかのもので生きているのであります。」

これを10年前はさらさらと読み流していましたが、今読むと本当に「何」で人は生きているのかを見極めるのが野口整体の要訣だと思っています。「命とは何か?」考えなければこんなにはっきりしているものが、考ると途端にわからなくなるから「不思議」です。

「自分」はいつからはじまったのか。「何か」に与えられたから生きているのか。「何か」がそれを保っているのか。自分が最初にいたのはお父さんの中か、お母さんの中か。こういうことがいつになっても科学の死角になります。人間的な考えでは判らない。真理はいつも求めた途端に失われるようになっています。

誰でも、考えたから生きている訳ではありません。考えなくても生きている。そしていつでも健康です。どんなに悩んでいても、病気であっても、命は全うする方へしか動かない。そういう力が誰にでも有ることを見極めると必ず楽になりますね。外に何かを求めて、走り回ることはなくなるから。信じても、信じなくても最初から自分はある。命は最初から完璧です。