昨年の秋に自宅の本をかなり削減した。CD・DVDも入れると500冊に及んだのだが、まだ数十冊は手元に残っている。その中の一冊が山口創さんの『愛撫・人の心に触れる力』だった。
今日久しぶりにパラパラめくってみたが内容はほとんど覚えていない。ということは潜在意識に入っているのだが。
整体操法には技術を学ぶための「型」が数種のこされているが、それ以前に「触れ方」が習得できないと技術が「もの」にならない。この触れる力は先天的な素質によるものが大きいのだが、自分としてはできないなりにそこにテーマを絞って研究をしてきた。
それに因んで、「手を柔らかく保つ」のもこの仕事の義務だったりする。今日自分の手の皮が妙に突っ張っていることに気がついたのだが、近頃「手の使い方」が荒くなっていたので反省した。
人間の「手」というのは訓練次第で、医療器具(検査・治療の両方)として換算すると数億円はくだらない価値が眠っている。ところが使っていかなければ、それこそ二束三文のところで終わってしまうのだ。
どんな職業でも基本から学ぶと同時に、基本がそのまま究極なのだ。整体には合掌行気という手の基礎訓練法があるのだが、また気持ち新たに取り組めそうな気がしたのだった。