近頃なぜかマクロビオティックをやられている方とお会いすることが増えた。
「こういうときはアレを食べます」、「コレは食べない」、みたいな感じで話を聞いてると勉強になる。食養生の知識も侮れないと思うようになった。
野口整体というと「食べたいときに、食べたいものを、食べたいだけ食べる」という語録が一人歩きしてるせいか、「食べ物を甘くみているのではないか」と食養生の専門家から思われることがある。
別に食を軽視しているわけではなく、むしろ本来の生理的な「食欲」を尊重している。身体の波とか要求に沿って食べていれば身体をこわすようなことはないという話だ。
ただこれも昔と今では勝手が違う。物事を理解するには時代考証を考慮しないと時々とんでもないことになるから要注意だ。
何せ野口先生が活躍されていたときは昭和30年代から40年代、今とは身近にある食べ物が全くちがう。
例えば「味噌」なんかでも、当時のものはカビた。だけど今のはカビない(?_?;)コワ・・何で?。また大抵の家にはヌカ床くらいあっただろうし。牛肉もバナナも高級食材だった。とうぜん脂の取り過ぎとかそういう系統の病気も少なかったのだ。
そういう意味で、慢性的に体調の悪い人の中には、食事の見直しが必要な方も少なくはない。かといってうち通っている人にいろいろ食事の指導や制限をしなければいけないようなら、それは自分の操法がまったく効いていないということで、むしろ技術の方を省みるべきだ。
何故なら身体がちゃんと整えば食欲も性欲も正常になるものだからだ。
これとは別に、通っている方から整体をはじめたら「やせた」という報告を受けることも多い。身体が活発になれば体温も上がるし基礎代謝も増えるからだろう。食事の質・量から体重の増減まで、身体の感受性がその起点だと言いたかったのだ。