活元会 2017.10.14:「個性化」とは?人生の後半に充実感を持たせるための大切なプロセス

昨日は活元会でした。

今回の教材はこちら。


『ユング心理学と現代の危機』河出書房新社

著者は複数、湯浅泰雄、高橋豊、安藤治、田中公明の四氏。うち、高橋豊氏のパートから。

テーマは「個性化」です。

まず「個性化」というのが少し専門的ですから、これについてまず河合隼雄先生の『ユング心理学入門』より引用してみると、

個人に内在する可能性を実現し、その自我を高次の全体性へと志向せしめる努力の過程を、ユングは個性化の過程(individuaton process)、あるいは自己実現(self-realizaation)の過程と呼び、人生の究極の目的と考えた。そして、われわれが心理療法において目的とするところも、結局はこのことに他ならないのである。(河合隼雄著『ユング心理学入門』培風館 p.220 太字は引用者)

と、このように書かれています。

この「自我を高次の全体性へと志向せしめる努力の過程」というのをもう少し平易に表現すると、

自分の人格の成長を思って努力している過程」というような表現でもよいと思います。

この個性化こそが心理療法の目的である、というのが河合先生(元はユング)の論です。

そこで「どのようにしてその個性化を行なっていくか」ということが問題になるわけですが、ユングは自身の精神的危機を乗り越えて行く過程で「ヨーガ」を活用したと言われているのです。

つまりユングは当時の西洋にしてはかなり前衛的な試みとして、身体を通じて心の再編を行なうための実践的方法を追及していました。

そこに一つの強力なガイドとなったのが東洋思想と、東洋的な身体行法であったと考えられています。

当然ユングは年代的にも地理的にも日本の活元運動の存在は知るよしもありませんでしたが、この意識を閉じ、無意識に任せて行う活元運動は、自我を高次の全体性へと向かわせる手段として、非常に適しているものなのです。

野口整体には「全生」という、心を自我という枠から解放して命を全うする生き方を推奨する、教義があります。

これは先に挙げた心理療法における個性化、あるいは自己実現という概念と目標をほぼ等しくするものです。

当会の場合は、その「全生」あるいは「個性化」という方向へ生命を向かわせるための大きな推進役として「活元運動」を位置づけいます。

何ごとも「目標をどこに置くか」で着地点は変わるものです。

志ある方は「よく生きる」という目標をもって、全身のちからを抜き、意識を鎮め無心のちからを体得しましょう。

次回、次々回の活元会は、10月9日(木)、28日(土)です。