心象風景を可視化するもの

6歳の息子による自作のフリスビー。

気がつくとうちの子はマンダラのような図柄をよく描いている。

ユングは自身が心の病にかかったとき、毎朝円をモチーフにした図柄を描くことで自分の心象風景を可視化させていた。

のちのこれが東洋の曼荼羅と酷似することを知り、円形の模様はself(自己)を現す人類共通のイメージ(元型の一つ)であるという仮説に辿りつく。

子どもの行為を注意深く観察していると、こうしたユング心理学の理論を裏付けるようなものによく出会う。

自我が未発達なだけに、自己が素直に現れやすいのかもしれない。このような天然自然のこころを野口整体では天心、と言う。

しかし子どもの天心はただ無垢なだけですぐに失われる。大人になるためには俗心を学び、分別を知り、自我を確立せねばならない。

その後でもう一度、天心に帰り、天心に生きることの中に本当に価値がある。大人になってもこの天心を保つために整体法は生まれた。