活元運動のからだ

活元運動をやっている人は一種の雰囲気がある、独特の身体になる。と教室ではよくいっているのだが、具体的になにがどう違うのだろうか。

ひとことで言えば「弾力」ということになるが、これはスポーツでいうところの身体の「バネ」とはちょっとちがう。

またゴリゴリの健康体というのともちがうし、押せばはね返ってくるような「活きの良さ」とでもいったらいいだろうか。まあ赤ちゃんのからだである。

ボディーワークつながりでヨガをやっている方もよくお見えになるが、おなじ東洋系でも理想とする形はちがうようだ。

ヨガの人はもっと静謐というか、弾力というよりは押されたら押されっぱなしのヒモのような印象を受ける。物静かな人が多いのもそのためではないか。

たまにテレビで野生動物ドキュメンタリーなんかをみると、整体とは斯くの如しと思うものだ。

普段は凡庸としているようだがいざ駆けだすと、一気にトップスピードがでる。肉離れなんかまずないだろうな。弾力のなせるわざである。

弾力以外に表現するとすれば気品とか気高さだろうか。

生命の尊厳というか、そういうものがその人の一挙手一投足からにじみ出るようになったら、ようやく「整体」というのが身についてきたレベルだ、と思う。

自分でハードルを上げている気がするが、体が整っているかどうかの基準として気高さはポイントである。

ときどき通っている人が妙に品がわるくなって来られることがあるが、大抵はそれより数週まえに情動をおこして身体を偏らせている。

整体指導はあくなき美の追求といってもいいだろう。人間、美しさがあるうちは大丈夫だ。